2026.06.22 データベース PostgreSQL

Neon vs Supabase 比較評価

Craft ERP の PostgreSQL サービス候補として Neon と Supabase を、互換性・スケーリング・Branching・バックアップ・コスト・Cloudflare 親和性・運用負荷・ロックインの観点で比較した記録です。

結論:現時点は Neon を第一候補として評価。Craft ERP は FastAPI + 独自認証 + Cloudflare を採用予定で、Supabase の BaaS 機能と役割が重複するため、PostgreSQL 特化の Neon が噛み合う。

本記事の前提となる Craft ERP(生成AI × 仕様駆動開発による小売業向け基幹業務システムの開発プロジェクト)の概要・目的・技術選定方針は Craft ERP Overview にまとめています。

1. 背景

Craft ERP のデータベースは PostgreSQL を採用します(→ PostgreSQL Strategy)。本記事は、そのマネージド提供先として Neon と Supabase を比較し、どちらが Craft ERP に適するかを評価します。

  • 初期 DB サイズ 約 50GB、年間増加 約 10GB(想定レンジ 50〜150GB)
  • 利用規模: 現在 1 店舗、将来は複数顧客・最大 100 店舗規模も視野
  • バックエンドは FastAPI + コンテナ、認証は独自実装、CDN/WAF に Cloudflare を想定

2. 両サービスの位置づけ

  • Neon: PostgreSQL 特化のサーバーレス Postgres。ストレージとコンピュートを分離し、scale-to-zero・自動スケール・Database Branching(コピーオンライトによる即時ブランチ)が特徴。2025 年に Databricks 傘下に。
  • Supabase: PostgreSQL を中核に Auth / Realtime / Storage / Edge Functions を備えた BaaS。常時起動の専用 Postgres インスタンスが基本。

Neon は「純粋な Postgres を賢く運用する」方向、Supabase は「Postgres + アプリ基盤一式」を提供する方向で、設計思想が異なります。

3. 比較表(確認日 2026-06-22)

比較項目NeonSupabaseCraft ERP での評価
PostgreSQL 互換性標準(拡張対応)標準(拡張対応)互角
製品の性格Postgres 特化(DB)BaaS(DB+Auth/Realtime/Storage)Neon が素直
スケーリング自動スケール / scale-to-zero専用インスタンス(常時起動寄り)用途次第
Database Branching即時・低コスト(CoW)対応するが相対的に重いNeon 優位
コールドスタートscale-to-zero 起動に小遅延常時起動で遅延なしレイテンシ重視は Supabase
バックアップあり(PITR 等、要費用確認)あり(PITR 等、要費用確認)互角
コスト従量(bursty に有利)定額+超過(機能込みなら割安)規模・利用次第
Cloudflare 親和性高いNeon 優位
ベンダーロックイン低め(純 Postgres)やや高め(BaaS 依存時)Neon 優位
提供体制Databricks 傘下(2025〜)独立(大型調達済み)どちらも継続性は高い

4. 50GB〜150GB 想定での評価

  • ストレージ: いずれも 150GB 規模を扱える。Neon は買収後にストレージ単価が大きく下がったとされ、ストレージ主体で有利になりやすい(実額は要確認)。
  • コンピュート: 業務システムは日中中心・夜間アイドルが見込めるため、Neon の scale-to-zero / 自動スケールが費用効率で効きやすい。常時一定負荷なら Supabase の定額が読みやすい。
  • 集計負荷: 重い集計が増えるとコンピュートサイズと課金が効く。実コストは利用パターンが見えた段階で試算する。

5. Neon 採用理由

  • PostgreSQL 特化で構成がシンプル(DB 以外を自前で持つ Craft ERP に噛み合う)
  • Database Branching が開発・検証で有用(PR ごとの即時複製)
  • コンピュートの自動スケール / scale-to-zero による費用効率
  • Cloudflare との親和性が高い
  • 純 Postgres でベンダーロックインが小さく、移行余地を残せる

6. Supabase 評価

  • Auth / Realtime / Storage / Edge Functions を一体で持てるのは強力で、フロント主導で素早く作るプロダクトに向く。
  • ただし Craft ERP は FastAPI + 独自認証 + Cloudflare を採用予定で役割が重複する。BaaS の利点を活かしきれない構成では Neon が噛み合う。
  • 将来、認証・ストレージを BaaS に寄せる方針へ転換するなら Supabase の再評価価値は高い。

7. 懸念事項・未確認事項

  • 実運用コスト(稼働時間・同時実行・集計頻度を踏まえた試算)
  • バックアップ / PITR の保持期間と費用、データ転送料
  • 50〜150GB 規模での実性能
  • Neon の Databricks 傘下化に伴う料金・機能方針の変化
  • 本番での長期運用実績

8. 将来の再評価条件

  • 認証・ストレージ方針の変更(BaaS 活用に振る場合は Supabase 再評価)
  • 実運用コストの把握
  • Cloudflare 構成採用時の接続方式(直接接続 / Hyperdrive)の確定
  • マルチテナント要件の具体化に伴う分離方式の検討

付記

  • 本資料は判断の背景・採用理由・懸念事項を含めて公開することを意図している。
  • サービス仕様・料金は変動が速い。再評価時には各サービスの公式情報と確認日を必ず更新すること。
  • 出典(確認日 2026-06-22): Neon 公式 / Supabase 公式、および 2026 年の各種比較記事(二次情報、要一次情報確認)。

まとめ

  • Neon は Postgres 特化のサーバーレス、Supabase は Postgres + Auth/Realtime/Storage の BaaS
  • Craft ERP は FastAPI + 独自認証 + Cloudflare 前提のため、BaaS 機能が重複する Supabase より Neon が噛み合う
  • Neon は即時 Branching・scale-to-zero・Cloudflare 親和性・低ロックインが利点
  • 現時点は Neon を第一候補。実運用コスト・性能・バックアップ費用は今後の確認項目

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このデータベース評価は、生成AI × 仕様駆動開発で進めている Craft ERP の技術選定の一部です。